迷子の紀行

海外オタクの気まぐれな日記

懐かしき日の冒険が、再び~聖剣伝説3 TRIALS OF MANAのプレイ感想~

久々の更新になりました。

 

始まりは…確か3月末か4月初の頃だった気がします。普段通りに仕事をしてた時に、とあるキーワードが目に入りました。

 

「聖剣伝説3 TRIALS OF MANA」

 

しかも「4月発売予定のゲーム」という説明付きで???と思いました。

 

だって私の知ってる聖剣伝説3は20年以上の16bitゲームだから4月発売されるわけないでしょう???それにトライアルズオブマナってなんぞ?

 

 

 よく調べたらなんとそれは新作のリメイク版だった。公式サイトまでたどり着いてファイナルトレーラーを見ました。

 

 

うわああああああ何じゃこりゃ!3Dだあ!?マナの聖域!?コロボックルの村???このカラフルな森はワンダーの樹海???見たことのある名シーンばかりじゃないか!はあ?フルボイスだあ!?

 

ダンガードを始め、神獣たちが次々と3Dグラで登場してくるのを見たら見事に昇天。特にダンガード、ドラン、ゼーブル・ファーはまだ印象に残ってます。ダンガードは戦い方が特殊でドランとゼーブル・ファー戦ではすごい苦労したので忘れるわけないですw ヘルサザンクロスが、ね!

 

PVのここがきっとあのシーンだ!とか想像して心待ちしながら体験版がすでに配信されたと知ってダウンロードしてみました。Steam版もあってもし私のパソコンで無理なら諦めて人のプレイ動画を見ようと考えてましたが、幸い快適にプレイできたので無事に予約。

 

今になって言っても大丈夫と思いますけど、私が聖剣伝説3を知ったのはは200x年の頃だった…気がします。きっかけはふと何かのゲームをやりたくて調べてみたらROMとエミュレータ(まあアレですけど)のことを知り、SFCゲームをやってみようってことに。

 

いくつかやってみて特に好きでないものを消してまた新しいゲームを探すのを繰り返した。そして適当に拾ったのはこの聖剣伝説3でした。あの頃は英語版がなくファンたちが勝手に自分で翻訳して配布した(立派な違法だったけど)おかげでこのゲームを好きになったきっかけになりました。

 

まず驚いたのは同世代のSFCゲームと比べてグラが細かく綺麗だったこと!システムもちょっと複雑で面白い。曜日、昼と夜の概念もあって何これすげー!ってなりました。当時は何度かやっててストーリーの本筋の部分なら今でもまだ覚えてます。

 

だからリメイク版のことを知ってすごい嬉しかった!まあ大分遅れましたが(笑)Steam版があるし、今度こそ正規な方法で買い支えられる!

 

さっそくここからはToMをやった感想を述べていきます。

 

 

1. 進化したグラフィックと音楽で原作の世界観を忠実に再現

体験版をやってみただけでもジャッドやウェンデルとラビの森の再現に驚きました。フルメタルハガー戦に「あのカニとの戦いは3Dだとこんな感じなのか」と感動。リアルになりすぎず世界観にぴったりだなと。

 

製品版を実際にプレイしてみたら体験版の続きから少し違和感がまだ拭かれきれなかったけど、マイアに到着すると懐かしてくて大好きなBGM「Little Sweet Cafe」が聞こえ見慣れた街のレイアウトもそのまんま…もうね…ここで違和感など完全に消えました。これが私の知ってる聖剣伝説3だと。

 

というかタイトル画面の時点で涙腺崩壊しかけたんですが…Where Angel Fear To Treadのリアレンジ版があまりにも素晴らしすぎて壮大すぎて…(このBGMもファイナルトレーラーに使われました)私がこれからする冒険がきっと忘れられないデカい冒険になるんだろうなって気持ちにさせてくれる。ワクワクさせる。オリジナル版のBGMは良いけど、リアレンジ版も劣りませんね。いつでも切り替えるのはとてもありがたいことです。

 

メインキャラ6人の個性的なモーションや必殺技の再現もお見事でした。宝箱を開けるモーションが良い!待機モーションも個性が出て良い!色違いだけで再現されてたクラス2と3の衣装もやっと見れて嬉しい!!!!

 

 

2. アクション性が強くなった戦闘

とは言ってもDMCみたいにそこまで複雑なアクションわけでもなく…シンプルな操作ですがシンプルだからこそどう操作して効果的な戦い方にできるかって考えるのも楽しい!戦闘がよりシームレスでスムーズに。あのキャラたちが動くのを見るだけで感無量ですよ。

 

 

3. 大量に追加されたパーティ内の掛け合いや会話、ボス戦前の口上

もともと聖剣伝説3は「トライアングルストーリー」が売りで有名。パーティのメンバーによってセリフやシナリオが変化していきます。それを探るのが楽しくて現在でも全部把握できてる人なんて殆どいないじゃないでしょうか。一応まとめサイトはありますが(ありがとうございました)

 

誰を主人公にしたかによってNPCの出現やセリフも変わっていきます。

 

 

 

一番評価したいのはこれですよね。

 

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新しい街(新しいではないが)を訪れる度に隈なく街を探検する最大な理由(笑)あえてマップからNPCの位置を確認せずに仲間を探しました。いやー楽しい!「へーこの子はこんなとこにいたのね…なるほど」と一人で納得しながら個性的なセリフから色々妄想して勝手に楽しくなった。

 

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何をやってるんだこの王女は…w

 

アンジェラだとよく訪れた場所についていちいち文句を漏らしたり情報集めを主人公(プレイヤー)に任せたりして流石箱入りわがままな王女様だなとか…一方で月夜の森にずっと引きこもって生きてきたケヴィンは子供みたいに好奇心が溢れてどこに行ってもワクワクしていちいち関心するところが可愛い…。特にケヴィンはこの自由行動のおかげで以前よりも好きになりました。

他にはシナリオの進行具合に合わせたパーティ内の会話(汎用セリフですが)が楽しい。なんか自分も本当に冒険してる気分に…。

 

 

道のりの途中でポロッと出てくる文字化されてないセリフもあって一体何度周回すれば回収できるんだ…。はっきりと覚えたのはローラント城奪還の前のホークアイとリースの掛け合い(字幕なしで声のみ)でした。

 

特定の組み合わせでしか聞けない掛け合い、男子PT限定や女子PT限定の掛け合いなど盛りだくさんです。彼らの絆をもっと見ることが出来てより好きになりました。

 

ボス戦の口上もエモエモの塊。特にデュランVS紅蓮の魔導師戦。デュランの成長を感じられて私の中の乱暴でガキ臭いイメージを持つデュランが一気にかっこいい主人公になりました!

 

 

4. スクショが非常に楽しい

普段そんなにスクショしてないですがこのゲームは別格です。ファンタジー世界らしく景色が美しく表現されており思わず思い出ショットをスクショしますよ。昼と夜の概念もあるから昼と夜のスクショもそれぞれ撮れます。

 

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↑ 上のスクショは同じ場面ですが時刻が違います。

 

 

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 昼と夕方のスクショ。

 

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良いね!美しいね!!!

 

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戦闘中のスクショも綺麗。大体は忙しくてスクショする余裕などあるわけがなかったですが。はりせんちょっぷが非常に気に入ってます。はりせんちょっぷのおかげで以前目になかったシャルロットが一気にお気に入りキャラになったと言っても過言ではありませんね!!!

 

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他のキャラを操作してる時、たまに隣からパッパッパッパッパッパッ!って声が聞こえてクソ笑いました。

 

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マスコットたちもかわゆい!!!!!

 

目立ったバグは特になかったかな…自分で体験したバグといえばこれくらい。

 

 

 

気になった点はゲームシステム面とはまったく関係なく、「ローカライゼーション」のことです。このブログ主は英語を第2言語として仕事でたまに使います(主に日本語)

 

結構長くなり愚痴る投稿になるかもしれないので隠すことにしました。読みたい人は表示させてね。

 

 

 

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造語のローカライゼーションは私なんか絶対思いつかないほど完璧でした。英語訳だと忘却の島→Oblivisle(これはわかりやすい。oblivion(忘却)+isle(島))、邪眼の伯爵→Malocchio(イタリア語で「邪眼」という意味)などオシャレな翻訳になってる。

 

しかしネイティブでないプレイヤー的に…これは余計に分かりづらかったです。ビーストキングダムがFeroliaに、魔界がMavoliaになっててこいつら何のことを言ってるんだになりました(一応造語だって分かってるけど)普通にBeast KingdomやDemon Realmに直訳してダメなのか…。

 

クラス、装備、必殺技の一部も別の名前になって…リースのクラス4「フレースヴェルグ」が英語版で「ブリュンヒルド」になってます。でもブリュンヒルドはミーティアの最強武器の名前やんけ!ホーリーボールもなぜかHoly Bol「t」になったしなんでballがダメなん!?なんでややこしくする!?

 

ネイティブ的にはどうなんでしょうね。日本プレイヤーと海外プレイヤーの認識に違いがあって大丈夫だろうか。まあ日本プレイヤーと積極的に話しかける海外プレイヤーなんて当然日本語ができるので特に問題ないでしょう()

 

それだけならともかく…たとえばこの場面ですが…

 

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アンジェラのセリフの翻訳は直訳じゃないけど本筋が変わらないのでセーフ。しかしホークアイのセリフはなんだか…残念…。

 

日本語版「ここをオレ達のアジトにするってのはどうだ?」

英語版「とにかく君はここで何をするつもりなんだ?」

 

元のセリフはホークアイの盗賊らしい狡猾な部分が出てるのになぜ個性を潰しちゃったんだろうな…(ため息)エルランドでのアンジェラのセリフも「(自分に賞金がかかってるから)大人しくするわ」が英語版で「(プレイヤーに対して)騒がないでちょうだい」になってしまったし…なんか…うーん…。あのわがままなアンジェラがここまで気弱くなるのは本人にとってとてもプレッシャーかかる事態だってことを匂わせたのに。

 

ちなみにゲーム内のスクリプトのローカライゼーション自体はToMで始めた作業ではなく2017年の聖剣伝説コレクションが発売された時からのものです。でもこの自由行動で出てくるセリフはToMで追加されたものですから問題は今回のローカライゼーション担当者にあるかな…()

 

そもそもローカライゼーションって一文字一文字を直訳するんじゃなくて現地の文化や常識に合わせて改めて解釈し翻訳することみたいなんで本来の本筋から外れなければ問題ないけど…キャラの個性を潰すことを控えてもらいたいな。実はFF12RWのローカライゼーションが個人的にわけわからなすぎてそれ以来英語版のゲームをやらなくなったんです。

 

 

 

…ともあれ全体としてこのリメイクは神!大大大大満足でした!旧作からのファンも気になってる新しいファンもぜひやってほしい!DLCも出してほしい!

 

聖剣伝説3に出会わなければここまで日本のゲームやサブカルチャーに興味を持つことはなかったからオリジナル版やリメイク版のスタッフたちに圧倒的な感謝を!!!