迷子の紀行

海外オタクの気まぐれな日記

小説「リコリス・リコイル -Ordinary days-」感想(ネタバレあり)



紙本は予約しましたけど待ちきれないので電子版も購入しました。

 

 

 

やっぱり、というか予想通り。

 

試し読みを読んだ時点で初夏頃の出来事だと仄めかした説明もあったから時系列としては「アニメ3話後~5話前」だと予想してました。一応正解だな!

 

アサウラさんの作品を読むのは初めてですが、すっきりして読みやすい書き方で一気に読めました。説明が多い割にくどさと全然感じません。

 

アニメを見てから読めば満足度の高い出来になってると思います。その逆でも多分世界観やらDAにやら絶対ちんぷんかんぷんになると思うからある意味アニメありきの作品ですね。キャラ紹介ページの各キャラのアイコンを見た時のアニメ視聴勢と未視聴勢の反応は全然違うに違いない。

 

各話の感想と行きますか~

 

1話:閉じ行く人生にスイーツを

「いやいやこういうのは求めてんじゃねーよ」 って好みが分かれそうな展開の仕方と視点だと思う。 無理な人はきっとここで脱落する。 私もそうなりかけた。

 

コメディのあるあるテンプレ的な展開ですが、たきなの口からの真相がさすがにワロタwww 容赦ないね君はwww

 

はっきりと書いてないけど、千束のこれからの運命を知ってるかどうかで読むと42~43P辺りのミカとの会話の印象が全然違ってくるでしょう。

 

土井さんの気持ちは分からなくもないですね(似たような環境だから)だから千束流の生き様に少し励まされました。

 

もうこの時点でアサウラさんの芸当の多さに関心しました。飯テロの文章を読むとお腹空いてくるわ…(笑)

 

 

2話:ガンファイトとコーヒーと千束の赤いアレ

 

武器の説明はミリオタでない私でも読みやすくされてます。凄いな…。リコリスの制服や仕事道具の設定も深堀りされて読み応えがすごくありました。

 

殆どたきな視点なのでたきなの思考回路を知れて良かったです。そうして読むとたきなは優秀なリコリスなんですよね(千束もそう言ったし)ただ千束が化け物すぎるのでたきなの影が仕方なく薄くなっちゃう。

 

千束の「ギリギリまでしばく」戦闘スタイルは解釈一致ですね(笑) 不殺を貫くのは慈悲とかではなくて気分が悪くなるから殺したくないだけで。

 

こういうのは本編でもっと見たかったんだ!

 

もし2期があれば墨田区のシティハンター的なストーリーをやってほしいなと淡い期待を抱いてる私としては、こんなガチお仕事回が理想的すぎます。

 

しかも終わり方が格好いい!しびれるわ…。

 

 

3話:Takina's cooking

 

千束がズルイ。

 

この一言に尽きる。

 

噴水前のやりとりがたきなにとって大事なエピソードだと知れて良かったです。

 

不器用なたきなが尊かった…。

 

 

 

4話:リコリコ・オブ・ザ・デッド

 

いやいや、ゾンビ退治と怪獣バトルのネタはここじゃなくてアニメ2期で回収してよ~!

 

ふざけた話と思って読み進めたらめちゃくちゃエモい話じゃないですか…。たきなの心の変化…車でのやりとりが好きすぎる…。アニメ2話で気になってた「リコリスは運転もできる?」フラグはまさかここで回収された。

 

同衾シーンはちさたきオタクの殺戮兵器ですね…。そしてミズキの扱いwww

 

 

5話:ご注文は?

この話が一番面白くなくこういうのを求めていないって感じた人が一定数に居そう。最初私もそうだったけど、墨田区のシティハンターを2期で見たい!という期待を抱いてる私として読み終わったらこんなお話もアリだなと考えが変わりました。

 

全体的にしんどい話で、オリキャラ視点だし、規模小さいからDAが目もくれない…だからこそ個人のためのリコリスに千束がなったのでしょうね。

 

一つの疑問は…カナちゃんどうやって生き残ったの???千束が頭を撃って気絶させた?

 

 

満足度高い内容ですが、個人的の減点ポイントはやっぱりちさたきの関係におけるアンバランス辺りですね。どうしても気掛かり(10話感想で散々文句を言いました)たきな→→→千束の関係性は十分すぎるほどに描かれてきましたが、その逆は今のところ、まったくと言っても良いほど、なかったです。クライマックスまでに見れるのだろうか。バディものといえば→→←←でなくてはならないでしょう!

 

エル・カザドやバディ・コンプレックスみたいな濃いバディものを期待しているから…

 

 

満足度 ★★★★☆